4月27日、2024年MotoGP第4戦スペインGP MotoGPクラスの土曜日セッションがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は予選で24番手を獲得し、スプリントレースは10位となった。
中上は、初日のプラクティスで目標としていた1分36秒台に入れ、トップから1秒以内につけた。ホンダ勢としても最上位で終えており、厳しい状況のなかでも少しずつ進歩を見せ、2日目以降も意気込んでいた。
スプリントで15名ものライダーが転倒した理由。そしてペドロサが“ひとりで”受け取ったブロンズメダル/第4戦スペインGP
2日目を迎えたヘレスは、午前に降った小雨の影響によりフリー走行2回目と予選はウエットコンディションとなった。FP1でウイーク初のレインタイヤを履いた中上は、ラストアタックで1分50秒358をマークしたが、続く予選Q1での序盤のアタックでは、FP1でのタイムを更新できずにいた。
そして、終盤にリヤのソフトタイヤのみを新品に替えてミディアム/ソフトで再度アタックに挑んだ。1分50秒245とわずかにタイムを更新したが、予選Q2進出とはならず24番グリッドが確定した。
午後のスプリントでは天候と路面が回復し、ドライコンディションでレースがスタート。中上はフロントにユーズドのミディアムタイヤ、リヤには新品のソフトタイヤを履いて挑んだ。オープニングラップを23番手で終えると、前を走るアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を追う。
そのあと序盤から終盤にかけて終始、上位勢の転倒が相次いだため、中上は必然と順位を上げる展開となった。その状況のなか、フロントのフィーリング不足とトリッキーな路面状況に悩まされたが、転倒を喫することなく最後まで走り進め、最後は11位でフィニッシュ。しかし、レース終了後に計5名のライダーにタイヤ内圧違反が判明したことで順位に変動があり、中上は10位に繰り上がる結果となった。
ヘレスは中上にって最も得意なコースで、MotoGPクラスにデビューしてから過去6年、すべてのレースでポイントを獲得している。スプリントでは惜しくもポイント獲得とはならなかったが、日曜日に行われる決勝では追い上げとポイントを獲得する走りに期待したい。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(予選:24番手、スプリント:10位)
「今日はクラッシュも多く、大波乱のスプリントでした。トリッキーなコンディションだったので、状況の分析とミスを避けることに努めました。ベストは尽くせたので、収集した情報を活かして明日のレースでは一歩前進できるように少しずつ修正を加えようと思います」
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